2011/08/20

プノンペン

四カ国目カンボジア入国しました。


首都プノンペンです。


べトナムのホーチミンから七時間程。


国境も問題なく越えてスムーズに到着。


昼過ぎに宿に着いたんで荷物置いてそのまま目的のあった博物館へ。


トゥール・スレーン博物館。


ポル・ポト政権時に大量虐殺のあった場所。


その数明らかになっているだけでも二万人。


そのうち二千人が子供だったという。


カンボジア、ポル・ポト、内戦、地雷。


みんなが知っているぐらいの知識はおれにもあって漠然とひどいことがあったんだってぐらいにしか思ったことはなかった。


目的の博物館って書いたけどプノンペンにきた理由とかではなくてルート上たまたまプノンペンがあったってかんじ。


教科書の中やテレビでの映像というフィルターを通して見ていた場所に直接行くことになった。


よく自分の目で見る絶景は写真とは比べ物にならないっていうけど、トゥール・スレーン博物館も絶景なんかとは逆の意味で比べ物にならない衝撃があった。



元々学校だったこの場所が収容所になっていたという事実。


遠目に見れば虐殺が行われた場所とはわからない。


通常学校にあるはずのない有刺鉄線でつくられたゲート。


監禁する為につくりかえられた教室内。


校舎の中に進んでいき拷問がおこなわれていた部屋にはいった瞬間吐き気の襲われ五秒とその部屋にいれなかった。


風の抜けないその部屋には三十数年たった今でも大量に流された血のにおいがのこっている気がして耐えられなくなった。


ひどいことなんてなまやさしい表現では到底及ばない程の惨劇がこの場所で実際におこなわれほんとにたくさんの命が奪われた。


事実にふれるということがこんなにも重たいものだとはじめて知った。


なぜこんな恐ろしいことができたのだろうとか、拷問の末殺された人はどんなにつらかっただろうとかそのときは考えることができなかった。


おれはただその場にのこるかなしみや狂気の残骸にふれ心が押しつぶされるような気持ちになっただけだった。





カンボジアではたくさんの笑顔に出会う。


みんな元気いっぱいだ。


日本人だとわかると、こんにちは!ありがとう!あじのもと!とかなりの確率でいわれる。


人の狂気が生んだ惨劇からたった三十数年。


ほんとに強い人たちだと思う。


暗い過去を持ちながら明るく生きているカンボジア人。


これから先もずっとカンボジアの人たちの笑顔が守られますように。



本日の嫁の一言
人間の恐ろしくて残酷ないきもの。
それでも人間として生まれてよかった。


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